岩手県立久慈病院では、地域医療の重要性を住民に知ってもらうために「オープンホスピタル」を5年ぶりに開催しました。このイベントは地域住民が医療現場を体験し、医療従事者の仕事への理解を深める貴重な機会となりました。
オープンホスピタルの概要と目的
岩手県立久慈病院の「オープンホスピタル」は、地域医療を支える意識を醸成することを目的に開催されました。このイベントは新型コロナウイルスの影響で2019年以来中止されていましたが、今回は5年ぶりに再開されました。
主な会場となった病院の1階ロビーには、最新の医療機器が展示されました。腹腔鏡や超音波メス、レントゲン機器、調剤機器などが設置され、来場者は医師や看護師、技師たちから操作方法の説明を受けました。また、能登半島地震の被災地への派遣ナースの活動状況も展示され、災害医療の現場についても理解を深めることができました。
医療機器の体験と学び
来場者は、腹腔鏡や超音波メスといった最新の医療機器の操作を実際に体験することができました。医師や技師の指導のもと、これらの機器がどのようにして患者の治療に役立てられているのかを学びました。特に、レントゲン機器の操作や調剤機器の使用方法についての説明は、多くの参加者にとって初めての体験であり、非常に興味深いものでした。
さらに、能登半島地震の被災地での看護師の活動報告も行われ、災害時の医療の重要性や医療従事者の役割について深く考えるきっかけとなりました。
子どもたちの医療現場体験
今回のオープンホスピタルでは、久慈地域4市町村の子どもたちを対象とした医療現場体験会も同時に開催されました。小中学生28人が参加し、各種医療機器の操作を体験しました。また、臨床研修医からの講話も行われ、将来の進路について考える貴重な時間となりました。
子どもたちは、医療機器の操作を通じて医療の現場を身近に感じることができました。特に、腹腔鏡の操作体験やレントゲン撮影の模擬体験は、彼らの興味を引き、医療に対する理解を深める良い機会となりました。また、臨床研修医の講話では、医療従事者としてのキャリアについて具体的な話を聞くことができ、将来の進路選択に役立てられる情報を得ることができました。
まとめ
岩手県立久慈病院の「オープンホスピタル」は、地域医療に対する理解を深め、住民と医療従事者との距離を縮める貴重な機会となりました。医療機器の操作体験や災害医療の展示、子どもたちの医療現場体験を通じて、多くの参加者が医療の現場を身近に感じることができました。このようなイベントが継続的に開催されることで、地域医療を支える意識がさらに高まり、医療従事者の仕事への理解と尊敬が深まることを期待しています。