和歌山県白浜町、NTTデータと協力して高齢者健康状態のAI音声電話実証実験
2024年1月26日
・和歌山県白浜町は、IT企業のNTTデータ(東京)と共に、人工知能(AI)がかける音声電話を活用した実証実験を始めた。この試みは全国的にも珍しく、通常より頻繁な週1回のヒアリングを行い、高齢者の食欲や運動機能などの健康状態をチェックする。実施期間は3月下旬までで、終了後にアンケートを行い、本格導入の検討を予定している。
・介護保険の要支援認定を受けた町の高齢者15人が、昨年12月18日からこの実証実験に参加している。通常、要支援認定を受けた高齢者には介護支援専門員(ケアマネジャー)が月に1回程度、訪問や電話で体調を聞き取る。AIを利用することで、頻度を上げて要支援などの重度化を防ぎつつ、業務効率も向上させることが期待されている。
・質問内容は国が示す介護予防の基本チェックリストのうち、つまずくことがあるか▽3食食べられているか▽外出はしているか▽体調は良好か-など7項目を採用している。高齢者はAI音声による質問に対し、「はい」か「いいえ」で応答する。3食食べられていない場合や体調が良好でない場合などは、食欲や症状などを再質問する。高齢者の回答内容は記録され、町が状況を把握する。
・町によると、発音がはっきりしないとAIが聞き取りにくい場合があるとのことで、NTTデータと改善に向けて協議中だ。尾崎しのぶ係長は「職員の人数が限られる中、介護サービスのデジタル化を進めていければ」とコメントしている。
介護データベース
介護業界の様々な情報をまとめたデータベース
医療アラウンド
医療業界の様々な情報をまとめたデータベース
お薬タイムズ
お薬の様々な情報をまとめたデータベース