・高知市の産後ケア事業で派遣された助産師の指導により、女児(当時1カ月半)が硬い布団で寝かされ続けた結果、後頭部が平らに変形したとして、女児と両親が高知市と助産師、県助産師会を相手に総額4243万円の損害賠償を求めて高知地裁に提訴した。
・訴状によると、2023年6月に助産師が家庭を訪問し、「窒息の危険がある」として枕を取り除き、硬い布団で寝かせるよう指導した。さらにベビーベッドのクッションやバスタオルも使用しないよう求められ、母親は疑問を抱きつつも従った。
・その後、同年9月に女児の後頭部の変形が進み、大阪市内の病院で「重度の短頭症」と診断された。矯正治療を受けたが標準的な頭の形には戻らず、後遺症が残ったとされる。
・助産師は「頭部変形と指導との因果関係は明確でない」と責任を否定しているが、両親は「変形は一生にわたり本人の苦痛につながる」と主張している。
・高知市母子保健課は「事実関係は不明な部分が多く、裁判を通じて明らかにしたい」とコメントしている。