都内で歯科クリニック展開の法人が破産 負債1.3億円、事業継続は困難に
2025年5月13日(火)
・東京都渋谷区に本拠を置く医療法人社団穏容会が、2024年4月16日付で東京地方裁判所から破産開始決定を受けた。破産管財人には佐藤真太郎弁護士が選任された。
・同法人の負債総額は、2022年8月期末の時点で約1億3,163万円に達していた。
・法人は2011年に設立され、当初は「多田歯科医院」として歯科医療サービスを提供していたが、代表者の交代を経て運営体制も変化した。
・2015年からは医療法人社団友伸會の傘下に入り、2020年以降はマウスピース型矯正治療を主軸にした都内クリニック展開を進め、最盛期には年商約2億8,000万円を記録していた。
・しかし、親法人である友伸會が2023年9月に民事再生法の適用を申請したことが事態の転機となった。信用不安が波及し、穏容会のクリニックも経営が悪化していった。
・その後も友伸會の再生計画の一環として一部事業を引き継いだが、業績は上向かず、クリニックは段階的に閉院されていった。最終的には運営拠点が7カ所まで減少したが、経営の立て直しには至らなかった。
・2025年3月には別の法人に医療施設を譲渡した上で、法人としての事業継続は断念し、今回の破産に至った。
