人工呼吸器の操作ミスで患者死亡 大分の看護師に禁錮1年求刑
2025年6月10日(火)
・大分市の病院で2023年、人工呼吸器の空気供給を再開しなかったことで、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の女性患者が死亡した事件で、看護師の被告(53)が業務上過失致死の罪に問われた。
・大分地裁で9日に開かれた公判で、検察側は被告の過失が重大であるとして禁錮1年を求刑した。
・弁護側は、病院から空気供給を止めてはならないという具体的な指導がなかったと主張し、執行猶予付きの判決を求めた。
・検察側は、過去にも被告が同様のミスを経験しており、その際には自己対策として呼吸器を止めずに処置する方法を取っていたと指摘。今回はその対応が実行されなかったことから、病院の体制ではなく個人の不注意によるものだと述べた。
・起訴状では、2023年3月4日、自発呼吸が困難な85歳の女性患者に対し、呼吸器内の水を取り除く作業中に空気供給を止め、その後再開しなかった結果、急性呼吸不全で死亡させたとされている。
・裁判はこの日で結審し、判決は7月15日に言い渡される予定。