現役の介護職員が介護の魅力を伝える活動を全国に広げるため、一般社団法人KAiGO PRiDE(東京)が2月20日と21日に都内でイベントを開催しました。
このイベントでは、企業のノウハウを高齢者介護の現場に取り入れ、また介護現場の視点を企業の製品開発に生かすことで新たな価値を創出することを目指しています。
初日には約60人の介護職、企業、行政の職員が会場に集まり、オンラインでの中継は500人弱が視聴しました。
主催団体の理事であり、社会福祉法人リデルライトホーム(熊本市)の特別養護老人ホームの施設長を務める石本淳也さんは、「介護のネガティブなイメージを変えることが、安心して暮らせる社会づくりにつながる」と挨拶しました。
介護職が介護の魅力に気付き、それを言語化して発信することが不可欠と判断され、同団体の講座が厚生労働省の事業として採択されました。既に300人を超える「アンバサダー」が認定されています。
この取り組みの一環として、全国14カ所で介護職と高齢利用者が共演するファッションショーなどのご当地イベントが開催されています。
経済産業省もこの活動に賛同し、今回のイベントを後援しました。認知症の人々が企業の製品開発に参画することを促す「オレンジイノベーション・プロジェクト」と関連し、ヘルスケア産業課の担当者は、「認知症基本法に基づく国の基本計画では、製品開発に参加した人数が指標になっている」と紹介しました。
KAiGO PRiDEは2020年12月に設立され、厚労省の「介護の魅力発信プロジェクト」として2019年に始めた活動を発展させ、介護職を被写体とした写真展や映像制作などを行っています。