暴言・暴力から医療現場を守れ 福井県済生会病院が「ペイハラ」初の実践訓練
2025年5月19日(月)
・福井県済生会病院で、患者や家族からの暴力や暴言「ペイシェントハラスメント(ペイハラ)」に備える実践訓練が行われた。
・訓練は5月16日に実施され、福井署の協力を得て、医師や看護師など約30人が参加した。
・今回は夜間の人手が少ない状況を想定し、アルコール中毒の患者が搬送されたケースをモデルに、福井署員が患者役を務めて進行した。
・ストレッチャーで運ばれた患者は暴言を繰り返し、看護師の声かけにも反応せず、混乱の中で医師が「コードホワイト」を発令して多人数での対応を図った。
・最終的に、暴れる患者は通報を経て警察官に引き渡され、緊迫した場面での初期対応の確認が行われた。
・同病院では2023年7月にペイハラ対策指針を策定し、院内ポスター掲示などで職員への意識啓発を進めている。
・2024年度からは職員の名札に顔写真を載せないよう変更し、個人情報保護の強化にも踏み出した。
・笠原善郎院長は「医療提供と同時に職員の安全確保も重要。今後も訓練を通じて対応方法を磨いていく」と語った。