インフルエンザ治療薬不足で山梨県薬剤師が苦境
2023年12月4日
・ 山梨県内でインフルエンザの早期流行に伴い、治療薬の不足が深刻化している。薬局では薬品の確保に苦労し、薬剤師が異なる種類の薬を提案したり、大人用のカプセル薬を子ども向けに調整したりしている。厚生労働省は過剰な発注を控えるよう呼びかけているが、年末年始の人の動きが活発化する中で、医療関係者は薬の確保が困難になる懸念を抱いている。
・ 薬局や医療機関ではせき止め薬や去痰剤、解熱鎮痛剤など約15種類の薬が不足しており、薬剤師は在庫のない薬の代替案を医師に提案するなどして対応している。供給不足のため、医療機関からは薬の入荷状況を問い合わせるケースも出ている。
・ 一部の薬局では大人向けのカプセル薬を子ども向けに調整して使用するなどの工夫が行われているが、医薬品の品薄はジェネリック医薬品の製造工程や品質不正の影響もあって深刻化している。今シーズンのインフルエンザの早期流行も薬の不足をさらに悪化させている。
・ 厚生労働省によると、山梨県は10月30日から11月5日の間に報告されたインフルエンザの感染者数が、医療機関あたり39.63人と全国で最も多かった。県感染症対策センターの調査によると、同県内の41の医療機関から報告された11月20日から26日の間のインフルエンザ感染者数は1229人に上り、1機関あたり平均29.98人で流行は収まっていない。
・ 厚労省は小児用の抗インフルエンザ薬について限定出荷が生じているとし、都道府県に過剰発注を抑制するよう要請している。山梨県衛生薬務課によると、一部の医薬品が入荷困難な状況にあり、医療機関や薬局に供給状況を迅速に伝える方針を示している。
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