・ジェイ・ウィル・パートナーズが出資する日医工、共和薬品、武田テバファーマの3社を統括する新たな持ち株会社「アンドファーマ」が、7月1日に正式発足した。
・アンドファーマは東京都中央区日本橋本町に本社を置き、日医工の岩本紳吾社長が新会社のトップも兼ねる。資本金や出資構成は明かされていないが、役員体制は準備が整い次第公開される予定。
・設立の目的は、グループとして経営戦略の立案と実行、各社の経営安定化、相互の強みを生かした価値創出にある。社名には、多様な企業の連携を象徴する意味が込められている。
・当面は、日医工と共和薬品が保有する国内8カ所の工場を活用しつつ、3社が取り扱う品目の統合を進める。これにより製造の無駄を省き、生産効率を高める狙いがある。
・新会社は医薬品の製造販売を行わず、あくまで持ち株会社としての役割に徹する。今後は他社の参加も視野に入れている。
・厚労省が2月に発出した「品目統合に伴う製造方法変更の迅速化通知」を活用し、3社の製造手続きもスピードアップされる。通常6カ月かかる承認手続きが1.5カ月に短縮され、GMP調査も省略可能になる。
・この迅速化措置は、少量多品種の非効率な生産体制を見直し、採算性を向上させる後押しとされており、アンドファーマもその方向で体制を構築していくと見られる。
・後発医薬品業界の再編はすでに他社でも進行中で、MeijiSeikaファルマとダイトも6月に生産効率化を目的とする連携を検討しており、今後さらに加速する可能性がある。