・ネオクリティケア製薬(本社・神奈川県厚木市)は9月5日、東京地裁に準自己破産を申請し、同日付で破産手続き開始決定を受けた。
・破産管財人には西村あさひ法律事務所の横山兼太郎弁護士が選任された。
・同社は1941年創業、47年に法人化。血液代用剤や糖類剤、ビタミン剤などの注射剤を扱う製薬メーカーとして事業を拡大し、2018年3月期には売上高約63億8000万円を計上していた。
・2005年以降は大手製薬会社からの受託製造が増加し、事業基盤を強化。2019年からはアラブ首長国連邦の製薬大手Neopharmaグループの子会社となっていた。
・しかし2020年、製造工程の不備により製品回収とライン停止を余儀なくされ、収益が急激に悪化。2021年3月期は最終損失約22億円を計上した。
・その後も製品の生産停止や委託契約の解除、さらにNeopharmaグループの金融スキャンダルで資金調達が困難となり、事業再建は進まなかった。
・一部製品の供給停止や原材料調達難も重なり、2025年3月期の売上高は約30億円に減少し、6期連続の赤字を計上。資金繰りが限界に達し、事業継続を断念した。
・負債総額は2025年3月期末時点で約44億7100万円にのぼる。