・緊急避妊薬のスイッチOTC化が決定し、薬剤師の新たな役割に期待が寄せられる一方、社会的関心の高さから現場には緊張感も広がっている。日本薬剤師会の岩月進会長は定例会見で「ようやく認められた」と評価しつつ、これまでの試験販売とは社会的認識が異なり、薬剤師が責任を持って販売に臨む重要性を強調した。
・東京都薬剤師会の高橋正夫会長も、薬剤師の職能が広がったことを歓迎しながら、販売現場ではデリケートな確認や医師との連携、面前での服用確認といった確実な対応が不可欠と指摘。拙速な取り扱いを避け、形骸化しない研修を重視する姿勢を示した。
・都薬では、特に都市部の実情を踏まえ、販売後のフォローアップや高度な研修を含む独自の研修体制を整える方向で検討中。産婦人科との関係強化を活かし、地域に根ざした支援体制の構築を目指している。
・試験販売の段階から多くの薬局が参加に手を挙げており、大手薬局も積極的に取り組む動きがある。高橋会長は、今後は地域の医師会と連携した配置調整や、地域薬剤師会を拠点とする体制づくりが必要になるとの見通しを示した。