医療費見直しへ　OTC類似薬の保険適用にメス、物価高も反映

・政府は、風邪薬や胃腸薬などと同様の効能を持つ「OTC類似薬」の保険適用を見直す方針を骨太方針に盛り込んだ。
・この見直しは2026年度から一部の薬剤を保険適用外とすることを想定し、患者の経済的負担を考慮しつつ段階的に進められる見通し。
・OTC類似薬は市販薬と成分や効果が似ているが、現在は公的保険が適用されており、患者は1～3割の自己負担で済んでいる。
・保険適用が除外されれば、自己負担額は大きく増える可能性があるが、慢性疾患のある人や低所得者、子どもなどへの配慮も検討されている。
・厚生労働省は今後、具体的な除外対象や実施方法などの制度設計について議論を深めていく方針。
・日本維新の会が国民負担軽減の一環として保険適用除外を提案し、自民・公明を含む与野党の合意に至っていた。
・医療や介護サービスを提供する事業者は物価高騰と人件費の上昇により経営が圧迫されており、政府はこの状況を予算に反映する姿勢を示した。
・社会保障費はこれまで高齢化による増加分を抑える努力が続けられてきたが、今後は経済や物価の動向を踏まえて柔軟に予算を調整していく方針。