・日本薬剤師会は、高額医薬品の包装単位について、実際の処方に即した形での見直しを製薬団体に求めた。
・薬価の高い薬でわずか1~2錠が破棄されるだけでも、薬局にとっては大きな経営負担になると問題提起した。
・現場では100錠単位の包装が多く、実際の使用日数に対して過剰な残薬が発生しており、これは医療資源の無駄につながっている。
・従来は薬価差益でこうした無駄を吸収してきたが、薬価差の縮小によって、中小薬局の経営が圧迫される状況が深刻化している。
・とくに短期間で効果を期待する薬に関しては、7錠や14錠といった少量単位での包装にすべきと強調している。
・また、1社のみが医薬品の流通を担う「一社流通」についても、現場での入手困難や納品の遅れが問題視されており、製薬企業や卸業者との連携強化が求められている。
・会見では、薬局の経営難を背景に、診療報酬の見直しや備蓄医薬品の資産価値の補填、税制上の支援措置が必要とする主張も展開された。
・さらに、OTC類似薬の保険適用外や後発医薬品に関する制度変更については、費用削減のみを目的とした対応は容認できないと強く反発した。
・賃上げ状況については、薬局の賃上げ実施率が全産業平均の半分にとどまり、平均賃上げ額も大きく下回っていることから、人材確保にも支障が出ている実態が示された。