・徳島大学病院が体外受精の一環として「着床前胚異数性検査(PGT-A)」を導入し、国の先進医療として認められたことで体外受精部分に保険が適用されるようになった。
・体外受精は、男女から採取した卵子と精子を体外で受精・培養させた胚を子宮に戻す方法で、日本では新生児の約10人に1人がこの手法で誕生している。
・年齢が高くなるほど卵子に遺伝的異常が起こりやすく、流産のリスクや妊娠の困難さが増すため、胚を移植する前に染色体の異常を確認するPGT-Aが注目されている。
・この検査では、受精から5〜6日後の胚から数個の細胞を採取し、染色体の数を分析することで、正常な胚を選んで移植できる。
・従来は形態だけで判断していたため妊娠率が4〜5割、流産率が約20%だったが、PGT-Aの導入で妊娠率が7割、流産率は約10%に改善された。
・体外受精とこの検査の合計費用は70万〜100万円以上だったが、先進医療に認定されたことで、患者の自己負担は40万〜50万円ほど軽減される見通し。
・産科婦人科の岩佐武教授は、今後この技術の効果をさらに高め、将来的には検査も含めた全額保険適用を目指すと語った。
高齢出産を後押し 徳島大、胚移植前検査を先進医療に導入
- 2025.06.18 (水)