深刻化する学校医不足—効率化と制度改革の必要性
- 2025.05.08(木)
鹿児島県内では、子どもたちの健康維持と病気の早期発見を目的とした学校健診の重要性が高まっている。しかし、特に地方では学校医の不足が深刻な課題となっており、一人の医師が複数校を担当するケースも珍しくない。さらに、医師の高齢化や報酬の低さが負担を増大させ、辞退者が増える懸念もある。
この問題に対応するため、一部地域では診療効率化の工夫が進められている。例えば、志布志市では小規模校の児童を一カ所に集めて集団健診を行うことで、医師の負担を軽減している。また、診療項目の見直しや、特定学年の重点健診の導入など、制度改革の必要性も指摘されている。
学校医不足の解決には、地域の診療体制の適正化と、国による健診方法の明確な指針が不可欠だという意見もある。医師の負担を減らし、より持続可能な健診体制を構築するための議論が求められている。