コロナ禍の影響抜け出せず破産へ―奈良の耳鼻咽喉科クリニックが経営破綻
- 2025.06.02 (月)
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・奈良県御所市に所在する医療法人・吉川耳鼻咽喉科が2024年4月25日に奈良地裁葛城支部より破産開始決定を受けた。
・破産管財人には松井和弘弁護士(きずな西大寺法律事務所)が選任された。
・負債総額はおよそ1億3000万円にのぼる。
・1996年に開業して以来、地域密着型の耳鼻咽喉科クリニックとして診療を続け、2010年3月期には売上高が約9239万円と最盛期を迎えていた。
・しかし、2020年以降の新型コロナウイルス感染拡大により、患者数が減少し経営に深刻な打撃を受けた。
・収益悪化に加えて採算性も低下し、財務基盤が次第に弱体化していった。
・感染症法上の分類が5類に移行し患者数の回復が期待されたが、2024年3月期にも赤字を免れず、ついに債務超過に陥った。
・事業の持ち直しは叶わず、先行き不透明な状況が続いたことから、破産手続きに踏み切る判断となった。