唾液で睡眠の質を判定 6つの物質が「良くない睡眠」の指標に
- 2025.05.26 (月)
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・唾液に含まれる特定の物質から、慢性的に睡眠の質が悪い状態を判断できることを、産業技術総合研究所と茨城大学の研究チームが明らかにした。
・睡眠障害の診断では、これまで本人の自己申告に頼ることが多く、主観的なばらつきが問題とされていた。
・今回の研究では、45〜60歳の日本人男性730人を対象に調査を実施し、睡眠の状態が良好なグループと不調なグループをそれぞれ50人ずつ抽出して比較した。
・対象者の起床直後の唾液から435種類の物質を検出し、その中から睡眠の状態と強い関連を持つ6種類の物質を特定した。
・この6つの物質を用いた分析では、睡眠状態が「良くない」グループを86.6%の精度で識別できたことが示された。
・研究チームは、この物質群をもとに、医師による診断の際に活用可能な客観的指標としての応用に期待を寄せている。
・この成果は、英国の科学誌「Scientific Reports」に4月21日付で掲載された。