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2026/03/13 金曜日 | 訴訟・判決

新潟水俣病訴訟で8人全員の不認定取り消し 地裁が患者認定を命令

新潟水俣病訴訟

2026/3/13

新潟水俣病の患者認定を求めた訴訟で、新潟地方裁判所は3月12日、認定申請を棄却された8人の処分を取り消し、患者として認定するよう命じた。裁判長の鈴木雄輔は、感覚障害の症状が典型例と異なっていても水俣病である可能性を否定できないと判断した。

・原告弁護団によると、新潟水俣病の患者認定を巡る行政訴訟は今回が2例目となる。過去には2017年12月、男女9人の認定を命じた東京高等裁判所の判決が確定している。今回の判断は、今後の認定審査の基準や運用に影響を与える可能性がある。

・原告は新潟市や阿賀野市に住む60~70代の男女5人と、年齢や性別を公表していない1人で構成される。さらに1人は2021年に90代で死亡し家族が訴訟を引き継ぎ、もう1人も2025年12月に70代で亡くなった。8人のうち5人は家族が既に患者認定を受けている。

・判決では、魚介類の摂取量や期間が基準に達していない場合でも発症の可能性を完全には否定できないと指摘した。症状の内容を踏まえて慎重に罹患の有無を判断する必要があるとし、既に認定された患者の中にも典型例と異なる感覚障害を持つ人が一定数存在する事実を挙げた。

・訴状によると、原告8人はメチル水銀で汚染された阿賀野川の魚を多く食べた結果、めまいや手足のしびれなどの症状が現れたとして2013~2015年に認定申請を行った。しかし2017~2020年に県や市が申請を退けたため、処分の取り消しを求めて提訴した。

・訴訟では原告側が感覚障害はメチル水銀曝露によるものだと主張したのに対し、県と市は発症に至るほどの摂取量ではないとして請求棄却を求めていた。

・判決後、花角英世知事は国と今後の対応を検討するとコメントし、中原八一市長も判断内容を精査した上で対応を検討する考えを示した。

水俣病および新潟水俣病の患者は、公害健康被害補償法に基づき認定される。環境省によると、全国では2026年1月末までに延べ3万6088人が申請し、認定されたのは3001人にとどまる。多くは基準が厳格化される1977年以前に認定されたケースで、審査は新潟・熊本・鹿児島の3県と新潟市が担当する。

・申請者は医療検査や当時の魚介類の摂取状況の調査を受け、有識者による審査会の答申を経て知事や市長が認定の可否を決定する。新潟水俣病の認定患者には、原因企業である昭和電工(現在のレゾナック・ホールディングス)から一時補償金などが支給される。

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