名大病院で診断ミス B型肝炎の再活性見逃し、女性が急性肝不全で死亡
- 2025.05.30 (金)
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・名古屋大学病院で、B型肝炎ウイルスの再活性化に気付かず、適切な治療を行わなかった結果、70代の女性患者が急性肝不全で死亡する医療事故が発生した。
・女性は2008年からリウマチ科で治療を受けており、免疫抑制剤の使用に際してB型肝炎の既往歴が判明していたため、肝機能とウイルス量の定期的な検査が行われていた。
・数年にわたってウイルス量や肝機能の異常が見られたが、主治医は薬の副作用によるものと誤って判断し、肝炎再活性の可能性を見落とした。
・2016年以降、主治医が過去の感染歴を忘れ、一部の必要な検査が実施されなくなり、再活性化の兆候を見逃す結果となった。
・2021年4月に再び肝機能異常が確認されたにもかかわらず、原因追及のための十分な検査は行われず、薬の減量のみが行われたことで、炎症が進行した。
・女性はその後、同年6月に急性肝不全を発症し死亡した。
・調査委員会は、リウマチ科内でB型肝炎再活性化のリスクについての情報共有が不十分だったことが重大な問題と指摘した。
・病院側は記者会見を開き、医療ミスによって患者が命を落とした事態について公式に謝罪した。