・自由診療で行われる再生医療において、患者死亡や未届け薬剤の投与など法令違反が相次いだことを受け、厚生労働省が医療機関に対し法令順守の徹底を求める通知を出した。通知では再生医療等安全性確保法に基づく適切な運用を求め、安全性評価や救急対応体制の整備を改めて注意喚起した。
・発端となった事例では、昨年8月に東京都内のクリニックで自身の脂肪由来幹細胞を投与された50代女性が急変し、その後死亡した。厚生労働省の立ち入り調査により、投与した細胞の残余が廃棄されていたことや救急対応が適切でなかった可能性が判明した。死亡原因の特定には至っていない。
・通知では、細胞加工物を静脈から全身に投与する治療には、肺塞栓や不整脈などの重篤な合併症が生じる可能性があると指摘した。こうした治療を実施する際には十分な安全性評価を行うことに加え、現場の医師が緊急時の処置を行える技能を備えていることが前提になると強調した。
・また、死亡や感染症などの重大事象が発生した場合に原因を検証できるよう、投与した細胞加工物の残余や患者の血液・尿などの検体を保存する必要があるとした。
・さらに、東京都内の別のクリニックでは細胞投与と同時に破傷風ワクチンなどの薬剤を投与していたことが確認され、厚生労働省は今年2月に院長へ改善命令を出した。加えて3月13日には、患者死亡が確認された別のクリニックに対し治療停止命令を出した。





