病院総合医3団体共同認定事業が始動、地域医療の新たな柱へ
- 2025.05.30 (金)
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・日本病院会、全国自治体病院協議会、全国国民健康保険診療施設協議会は、病院総合医の認定事業を開始すると発表した。研修期間は2年間で、認定は5年ごとに更新される。
・病院総合医の育成は、医師不足や診療科の偏在の解消、医療介護連携の推進に貢献すると期待されている。休日や夜間を含めた診療提供を担うことで、地域医療の強化につながる。
・研修の到達目標には、診断・治療能力、医療チームとの協力、患者への共感、医療倫理の理解などが含まれる。これらを身につけることで、総合的な診療能力を持つ医師が増え、地域医療の課題解決に貢献する狙いがある。
・この認定事業では、地域医療を支える基盤として、他職種との連携を図りながら日常診療を支える医師の養成を目指す。認定医がかかりつけ医機能を発揮し、地域医療に貢献することが求められる。
・研修施設は3団体の会員に限定され、研修者は会員施設の勤務者が原則だが、今後勤務予定の医師も受け入れ可能。費用は会員施設の医師が3万円、非会員施設の医師は10万円。更新料はそれぞれ2万円、5万円(税別)。
・従来の日病による病院総合医認定は、施設ごとにプログラムが作成されていたが、今回の事業では3団体が共同で理念と到達目標を設定し、統一的な研修を行う。
・認定の対象は臨床経験6年以上の医師で、専門医として活躍してきた医師が幅広い診療能力を身につけ、地域医療での活躍の場を広げることが期待されている。