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2025/09/22 月曜日 | 研究開発

福島医大が新たな前立腺がん治療薬で治験開始 アルファ線でがん細胞を狙い撃ち

福島医大が新たな前立腺がん治療薬で治験開始 アルファ線でがん細胞を狙い撃ち

福島医大が新たな前立腺がん治療薬で治験開始 アルファ線でがん細胞を狙い撃ち

2025.09.22 (月)

 

福島県立医科大が、治療が難しい前立腺がんに対してアルファ線を利用する新しい放射線治療薬の臨床試験を始めることを発表した。

・前立腺がんは国内の男性で最も多いがんであり、年間約1.2万人が亡くなっている。従来のホルモン療法や抗がん剤は効かなくなるケースが多く、新しい治療法が求められていた。

・今回開発された薬剤は、前立腺がん細胞の表面にある膜たんぱく質を標的にし、放射性物質アスタチンを結合させる仕組み。投与後はアルファ線の強いエネルギーががん細胞だけを破壊する。マウス実験では腫瘍の縮小が確認されている。

・従来のルテチウムを使った薬剤は、ガンマ線も発するため特別な病室や入院が必要になる課題があった。一方、アルファ線は飛距離が短く、アスタチンの半減期も短いため、将来的には一般病室や外来での治療も可能になる見込みだ。

・治験は静脈注射で薬剤を投与し、最大18人を対象に安全性と有効性を検証する。段階的に投与量を増やし、次の治験や保険適用を目指す。

・同大は福島第一原発事故後、放射線の負のイメージを払拭する研究に取り組んできた。今回の開発にも福島再生加速化交付金が活用されている。

・薬剤からアスタチンが外れて臓器に蓄積する副作用を防ぐため、東京科学大などが開発した安定化技術を導入。マウス実験では他臓器への影響が少なく、治療効果が高まる可能性が示された。

・さらに学内にはアスタチンを生成できるサイクロトロンを備え、半減期の短い物質を即座に薬剤に加工し患者へ投与できる体制が整っている。

・竹之下誠一理事長は「福島発の放射性薬剤が人類の役に立つよう社会に還元したい」と強調し、小島祥敬教授も「放射線の正しい価値を福島から世界へ発信することに意義がある」と語っている。

 

 

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