・神奈川県立こども医療センターは、2021年に発生した術後死亡事故に関する外部調査報告書を2025年6月17日に公表した。
・この事故は2021年10月6日、同院で手術を受けた小児患者が、術後に発熱や嘔吐・下痢などを発症し、5日後の10月11日に死亡したという内容。
・院内の調査会議では、事故発生から9日後の10月15日に医療事故と判断され、関係者へのヒアリングや分析が行われた。
・院内による最初の事故調査報告は2023年9月に出され、同年4月からは外部機関である日本医療安全調査機構による調査も始まっていた。
・外部調査報告書では、死因を「循環血液量の減少によるショックを背景とした敗血症性ショックの可能性が高い」と分析したが、複数の要因が関係しており、明確な特定は困難とされた。
・再発防止に向けた提言として、術後管理の徹底、院内連携の強化、急変時対応の見直し、HCUから一般病棟への転棟時の基準、そして患者や家族への説明体制の改善が挙げられた。
・病院側は本件を受けて、2024年に策定された県病院機構の「42の提言」アクションプランに沿って改善に取り組んでおり、今後も組織全体で再発防止に努める姿勢を示している。