・富山大学や国立がん研究センターなどの研究グループは、早期の膀胱がんを手術で完全に切除できた場合、再発予防の追加治療を行わない選択肢も有効となる可能性があるとの研究結果を公表した。
・膀胱がんが粘膜下層までにとどまるケースでは、内視鏡による切除後に、再発防止を目的としてBCGを膀胱内へ注入する治療が一般的に行われている。BCGは免疫反応を利用してがん細胞への攻撃力を高める一方、頻尿や排尿時の痛みなど副作用による負担が課題となっていた。
・研究では2011年から2024年にかけて43施設が参加し、膀胱がんを切除した263人を調査した。患者は、手術後にBCGを週1回、計8回投与する133人と、追加治療を行わない130人に分けられ、5年間の再発なし生存率を比較した。
・その結果、追加治療を受けなかったグループの5年生存率は86.5%となり、BCG治療を受けたグループの81.8%と大きな差はみられなかった。さらに、血尿や頻尿、排尿時の痛みなどの症状を訴える患者も、追加治療を行わなかったグループの方が少なかった。